サマリア館

サマリア館は、1936年に京都YWCAの敷地に別館として建てられたウイリアム・メレル・ヴォーリズ設計の木造建築物です。当初はホステル（低価格で泊まれる簡易的な宿泊施設）として利用されましたが、ホステル廃業後も現在に至るまで、日々の活動の大切な場として利用されています。ヴォーリズ設計の建築物としての価値を改めて認識し、2006年にそれまで旧館と呼んでいた建物の愛称を募集し、聖書の「善きサマリア人」^＊にちなんでサマリア館と命名しました。　

（^＊新約聖書中の「ルカによる福音書10章25節～37節」にあるイエス・キリストが語った隣人愛に関するたとえ話）

 ウイリアム・メレル・ヴォーリズについて

1905年にキリスト教伝道者として米国より来日したヴォーリズは、近江八幡を拠点としてメンソレータム販売など数々の事業を手掛ける一方、建築家として教会、学校、病院、百貨店、ホテル、オフィス、個人宅などの数々の趣ある建築を各地に残しました。

「建物の風格は、人と同じく、その外見よりもむしろその内容にある」との信念で、施主の意向を大切にし、日常生活のための快適で健康を守る建物を目指しました。その温かみのある建物は今も多くの人々を魅了しています。

＞サマリア館竣工初期の写真（写真提供　株式会社一粒社ヴォーリズ建築事務所）

サマリア館図面（写真提供　株式会社一粒社ヴォーリズ建築事務所）